ニア「アリシアさん」

アリシア「はい」

ニア「突然ですが、本日はバレンタインですね」

アリシア「うん」

ニア「という訳で、相方であるこの僕にチョコをください」

アリシア「うん？ニアの方が料理上手なんだから、

自分で作って食べればいいんじゃないかい？」

ニア「……そうじゃないんですよ」

アリシア「あれ？あのイベントって食べたいから作るって感じなんじゃないの？」

ニア「あってるけど違う！」

ニア「アリシアさんは男心を分かってませんね」

アリシア「……ん？……ニアって男だったっけ？」

ニア「男です!!!!こんなナリでも男です！

前作でも男だって言ったでしょ！」

アリシア「いやー、だって私より可愛いからー」

ニア（お前が一番かわいいんじゃい!!）

アリシア「えーと、それでチョコだっけ？

買いに行かないと無いから……そうだね。今回は高菜で」

ショックのニア

ニア「あ……はい、うん」

アリシア（え。いつも飄々としてるニアがかなりショックを受けてる。

そんなにチョコが食べたかったの？……高菜も美味しいのに）

アリシア「ニア、泣いてるの？」

ニア「な、泣いてませんよ……ふふ」

ニア（今年は折角アリシアと一緒に過ごせたってのに。

この仕打ちは流石に悲しい……。

いや、待つんだ俺。逆に考えれば、アリシアは今まで誰にもチョコをあげたことが無い！

それは喜ばしい事なんじゃないか？）

ニア「ちなみにアリシアさん、過去誰かにチョコをあげた事は？」

アリシア「えっと、無い……かな？」

ニア（よっしゃ！）

アリシア「あ、でも今朝王様にチョコクッキーはあげたよ」

ニア「……はい？」

アリシア「ニアが珍しく寝坊してたからね。たまたま城下町で

美味しそうなチョコクッキーあったから買ったけど。

お城の廊下でしんどそうな王様が居たから、糖分補給ってことであげたの」

ニア「あ、あ、あああああああっ！あの……あの……！」

アリシア「？？？それがどうかしたの？」

ニア「――――――――!!!（言葉にならない叫び）」

ニア「んっ！（自分の腹を力強く殴って、何かを耐えるスチル）」

アリシア「ニア！？ど、どうしたの！？」

ニア「でーと……」

アリシア「えっえっ……？」

ニア「今日一日まともに男装するんでデートしてください！」

突然のナレーション「この時、ニアは必死だった。

最愛の子からチョコがもらえないのなら、もうこれしかない。

何かが彼をそうさせたのかは分からないが、彼はとにかく必死だった」

アリシア「べ、別に構わないけど。

今日のニア変だけど、ホントに大丈夫なの？」

ニア「大丈夫です!!それよりほら、着替えましょう！

実はアリシアさんに似合いそうな服も数着用意してるんですよ」

アリシア「わぁ……ありがとう……。ちょっと引く」

ニア「うぐうぅ！」

☆着替え中のスチル

アリシア「ニアー。着替えたよー」

ニア「似合ってますよアリシアさん」

ニア（やっぱり可愛い似合うと思って選んだ甲斐があったホントにかわいい流石俺のアリシアだ手塩に掛けて育てた甲斐があったやばいかわいいかわいいこれからデートだなんてほんと嬉しいけど野外にはほかの男どももいるんだよな全員目が抉れてしまえ）
一口感想「ニア哀れ」